「親の借金のカタに」なんて、時代劇に出てきそうですが、今の時代もない話ではないのです。
ただし、法律上はそんなことないのですが、強面のお兄さんにその手のことを言われたら、そうだと思いますよね。
本当に知らないと損するのが、法律の世界です。
もしもそんな事を言われたとしても慌てないために、予備知識をつけておくことは大事です。
状況
●母親一人 子供一人
●子供は、結婚して子供がいる
●父親とは全然会ってない
起きた事
1.父親が亡くなったので「借金の支払いをしてほしい」と金融業の○○商事から電話があった
そもそも、長い間音信不通の離婚したお父さんなので、どこで何をしているかすら知らないのですから、
死んだなんて話も伝わってきません。
金融業から電話がかかってきたのもびっくりですが、死んだことがそこから聞かされるのもびっくりです。
法定相続人である娘が払わなくてはならないというのです。
2.母親は相続放棄する!という
そうそう、相続放棄って方法がある!とお母さんは気がつきました。
ところが・・。
3.新しい奥さんとその子供は、さっさと相続放棄していた
○○商事の人から話を聞いたら、「亡くなって4ヶ月経っているから、相続放棄はできません、代襲(だいしゅう)相続といって、実子が払うことになります。」
そんなことを聞いたら、知らないと慌てちゃいます。
そもそも、知らない言葉が出てくるだけで、慌てますよね。
でも、この場合、○○商事の言っていることは違います。
その話を娘は帰ってダンナに話しました。
旦那さんが「確か・・・違う気がする」とネットで調べてくれました。
亡くなって4ヶ月経っていますが、「相続の発生を知った時から3ヶ月」が「熟慮期間」。
なんだか普段使わない言い回しなので、死んだのを知ってから3ヶ月の間に相続放棄するかしないか決められる」という意味とイコールなのか・・?!
でも、それだけでは自信がないので、裏を取るために「市の無料法律相談」が確かあったはず・・と母親が気がつき、市役所に電話したら、ありました!
早速一番近い日にちに予約をしました。
4.弁護士と相談。
早速赴いた相談で、やはり、裏が取れました。
その内容とは・・
相続をどうするかを考える時間は、死亡を知ってから3ヶ月
弁護士さんに聞いたら「熟慮期間3ヶ月」とのこと。
ということは、相続の発生を知った時、つまり、「亡くなったのを知っから3ヶ月」です。
亡くなった日から起算するのではありません。
「知った日」から起算するのです。
知っていないことが仇(あだ)になる。
オレオレ詐欺もそうですが、慌てると判断を誤ります。
「借金払え」といってくる金融業は、完全に確信犯です。
知っていることでこちらも「武装」できるのです。
学校が終わったら勉強は終わりではありません。
人生が深まった段階で、また新たな世界を知るための勉強をすると思えば、それほどつらくないのでは?
自分がソンしないためには、知識武装が大事です。
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