「預金凍結」って聞いたことありますか?
預金者である親御さんが亡くなったことを知った銀行が、お金を出せない状態にしてしまうことです。
どうしてそんなことわかるの?
実は、残高の多いお年寄りの情報は、銀行さんは意識して収集しています。
入院情報、葬式情報、集めているのです。
変な話ですが、心筋梗塞などで突然死することもあります。
また、入院しているも容態が急変した場合は、亡くなるや否や病院は療養費を請求してきます(今はカード払いができる病院もありますが)。
葬式の費用も、終わるや否や、現金払いです。
「おじいちゃんは、貯金がいっぱいあるから大丈夫」と高をくくっていると持ち合わせがなく困ったことになります。
「え~!そんなにあるの?!」亡くなった後に直ぐに掛かるお金
実はかなりの出費になります。
自分が舅や姑のときに苦労したからと、娘息子に先に葬儀費用を渡している人もいるほどです、
どれくらいかかるのでしょうか?
入院費用
病院で亡くなった場合、必ず発生する費用です。
個室だった場合は、差額ベッド代もかかるため、数十万円は当たり前です。
戒名料・読経料
病院の次は、あの世への費用です。
現金払いで、お通夜の前に渡すのが慣例です。
読経料として20~30万円が相場です。
プラス、戒名をつけてもらうにもお金がかかります。
20万から始まり、院居士(いんこじ)・院大姉(いんだいし)といった最高ランクになると100万円が相場です。
まさに、地獄の沙汰も金次第といったところでしょうか?
お寺さんに払うお金で、50万円以上かかると思っておいていいでしょう。
葬式代・初七日代
こちらも葬式が終わるや否や、現金払いです。
2010年のデータですが、全国へ平均で約200万円です。
初七日も焼き場から帰ってきた後、お清めの前にするケースが増えています。
四十九日の法要代
四十九日に納骨をします。
お寺に払うお金、お清めのお金がかかります。
預金凍結されたら、いったいいつお金は引き出せるの?
遺産分割協議が終わらないと、銀行からお金も引き出せません。
おお、なんたることなんでしょうか!!
じゃあどうしたらいいの?
相続人代表者(息子や娘)の口座にまとまったお金を入れておく
葬儀を執り行うであろう息子や娘に、100万円くらい入れた子供名義の通帳と印鑑を渡してください。
ただし、これは贈与とみなされるので、遺贈の範囲を超えないように気をつけて。
葬儀屋さんの積み立てを利用する
互助会とかその手のものです。
本人も残された人も安心ですね。
死んだことを銀行がわかっていなければ引き出せる
亡くなるや否や、銀行に走ったなんて話、聞いたことありませんか?
直後にはさすがにわかりません。
ただ、相続の話し合い時にわかるように、引き出した金額とその用途をきちっと記録に残しておくことが重要です。
お香典が使える!(この手があった!)
ちなみに、お香典には相続税は掛かりません。
残念ながらただで死ねないのが現代の日本社会です。
本人も家族もよくよく自覚して支度をしておくことがあわてずに済む秘訣です。