更新日2015/08/26 この記事は約 3 分で読めます。

相続税の計算方法を実例で学ぶ!まずは、相続財産の洗い出し。

そろばん

相続税の計算において最初が肝心と言いますが、その名の通りです。
この被相続人が所有している財産、いわゆる相続財産を正確に調べる必要があります。

まずは、相続財産の洗い出しから

タンス

現金

「相続財産?」と言われてまず最初に頭に浮かぶのが、預金などの現金です。
普通預金から定期預金など、またタンス預金まで調べる必要があります。
ここでは普段見ない定期預金などの把握に、注意が必要です。
隠し持っている?財産なども必ずあるので、探してみましょう。
エンディングノートなどで親に所有の有無の確認は取っておいた方が良いです。

不動産

次に大事な不動産です。
実家の土地、建物はもちろん、他で所有している不動産の有無は知っておかなければいけないです。

有価証券

そして有価証券です。
普段、話題にもあがらないないので被相続人が密かに育てあげてる可能性があります。

以上、まずは財産の把握を隅から隅まで把握します。

各項目の計算ポイント

おかね

不動産の計算ポイント

それではまず、財産の中でも不動産から計算しましょう。
今回(2015/1~)の相続税の改正で対象になる人が増えたのは、この「不動産」を都心で持っている人たちです。
不動産の相続税の算出のために、まずは土地の評価額を出します。

土地の評価額は、路線価の80%程度の評価額になります。
例えば、1000万円の土地の場合なら800万円となります。

土地に関しては、小規模宅地等の評価減などの特例を使えばさらに評価額を落とすことができます。
建物に関しては、固定資産税評価額に応じて、建築費用の約50%ぐらいで計算されますので、もし建物が2000万円なら1000万円となります。

死亡保険金の計算ポイント

死亡保険金には非課税枠があります
金額は、法定相続人の数によって変わってきます。
例えば法定相続人が3人いたら、500万円に3人をかけて1500万円までは非課税となります。

有価証券の計算ポイント

有価証券については、上場株式の評価の仕方は課税時期の月の毎日の最終価格を足して稼働日数で割ります。
最終価格の合計が、2200円で稼働日数が22日なら100が平均額です。
この平均額の前月と前々月も同じ様に計算して、その最も低い価額で評価します。
このようにして、正味財産額の金額を出してみます。
この金額から基礎控除額の3000万円と、法定相続人が3人の場合なら600万円×3人で1800万円を足すと4800万円が基礎控除額となり財産額から差し引くことができます。

いざ、相続税率の計算です

そろばん

課税される財産額が、仮に1億円だとします。

●法定相続人が配偶者と子供2人の場合

配偶者は課税遺産額の2分の1を相続できるので5000万円です。
この5000万円に相続税率表を参考にして30%の税率をかけると、1500万円となります。
控除額700万円を引くと残額は800万円となります。
配偶者の税額控除を使えば1億6000万円までは非課税なので配偶者の相続税は0円となります。

子供の場合
2人いるので一人が4分の1の相続分となります。
残りの5000万円×4分の1で、一人が2000万円となります。
相続税率15%をかけると300万円となり、控除額の50万円を引くと250万円となります。
子供は、各250万円の相続税を支払う義務があります。

このように実際に計算してみると・・・

相続税について真剣に考るようになりますよね。

計算のポイントは2つです。

1.課税される財産額の把握
2.税額控除をいかに活用するか?

です。