更新日2015/07/31 この記事は約 3 分で読めます。

葬儀後に遺族がする、相続関連の手続きと遺産分割協議

亡くなった後

大切な家族が不幸に見舞われると、遺族は悲しみに暮れる間もなく、通夜や葬儀の準備に追われることになります。

法定相続人の間で、スケジュールを共有しておくことが、ポイントです

スケジュール感

そして、さらに落ち着く間もなく、いろいろ相続を始めとしたイロイロな手続きをしなくてはなりません。
その手続とは?

必要となる手続き

死亡届の提出
保険金の請求
公的年金の停止手続き
クレジットカードの解約

代表的なもので、これだけあるのです。
さらに、相続の手続きがのしかかってきます。

相続の準備

相続税の申告・納付期限は、被相続人が死亡した日の翌日から10か月以内と思いのほか短いです。
「いつまでに、何を済ませておくか?」を、関係者全員でスケジュールを共有
していけば、話し合いもスムーズにいきます。

一般的な相続の流れを把握

1.遺言書の有無を、確認する必要があります

遺言書がある場合には、故人の意思を尊重して手続きを進めることになります。
遺言書が無い場合は、誰が財産を引き継ぐのかを明らかにするために、戸籍謄本などで確認して、法的に相続の権利がある法定相続人を決定します。

2.「何を引き継ぐのか?」を明確にするために、故人の保有財産を調査します

「保有財産って、どこからどこまで?」

現預金や有価証券、不動産のほか、住宅ローンなどの負債も相続財産となります。
負債が多い場合は、家庭裁判所に申し出ることで、「相続放棄」や、相続財産の範囲内で借金を負担する「限定承認」などの手続きもできます。
また、何が相続財産に該当し、どのように評価するのかは、素人ではわかりにくいことも多いのが現実です。
判断に困った場合は、相続に詳しい税理士や専門家に任せたほうが安心です。

3.「法定相続人」と「相続財産」が明らかになったら、すべての法定相続人でどのように引き継ぐのかを話し合います=「遺産分割協議」

話し合い

この「遺産分割協議」を円滑に進め、「争族」を避けるために、法定相続人が最低限相続できる遺留分に配慮しながら、どの財産を誰が引き継ぐのか決めます。
この時に、遺言などで確定しておくと話し合いがスムースに進みます。

4.計算手順

遺産分割協議がまとまったら、相続税の申告と納付になります。
相続財産から非課税枠の基礎控除額を差し引いて、その金額に課税します。
基礎控除額以下なら相続税は発生せず、税務署への申告は必要ないです。
2015年からの相続税改正に伴い、基礎控除額は、4割も縮小しました。
ですので、まとまった現預金、地価の高いエリアの土地や建物を相続する場合は、課税対象になる可能性が大きいのです。

5.税の軽減の特例活用

配偶者控除や小規模宅地等の特例により、相続税がかからない場合もあります。
小規模宅地等の特例などは、被相続人が居住していた宅地を配偶者や同居の子などが相続する場合、敷地評価額を最高80%まで減額してくれます。
こうした特例を、うまく活用するべきです。

「遺産の分割」は、人間の欲が入ってくるので難しい

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このように、相続税計算の手順とその計算方法に至っては簡単です。

何が難しいか言うと、「財産把握」と「税軽減」と「遺産分割」です。

「財産把握」と「税軽減」は、専門家の協力を得たり、自分で調べれば解決ができます。
しかし、「遺産の分割」に関しては、人間の欲が入ってくるので難しいところです。

これからも大切な家族と財産を守るために「そのとき」に備えて、手順を確認して家族の将来を見据えた対策が必要となります。
生前からの準備を、被相続人と相続人を交えて話し合う機会を作ることです。