相続の際、明らかに「借金・負債」が多くて引き継がない方がいい場合、
もしくは、遺産を巡っての「骨肉の争い」に巻き込まれたくない場合、
「プラスの遺産もマイナスの遺産もいらない!」という手続き=「遺産相続の放棄」ができます。
相続に関してのいろいろな意味でのリスクから遠ざかりたいあなたには、いい方法です。
「相続の放棄と言っても、いったい何をどうすればいいのかさっぱりわからない・・・。」
今回はその方法について、探っていきましょう。
1.遺産相続の放棄はいつやるの?
自分が相続人になったことを知った時から3ヶ月以内です。
民法915条で定められています。
※3ヶ月以内に決められない事情がある場合は、家庭裁判所に「相続放棄のための申述期間延長」を申請すると、期間を延長ができる場合があります。縁の遠かった被相続人(亡くなった人)の場合だと、どんな暮らしぶりだったのか?などさっぱりわからないはずです。そこらへんは考慮してくれるようです。
2.どこへ申請するの?
家庭裁判所です。
「どこの家庭裁判所か?」というと
2.相続開始地の家庭裁判所
家庭裁判所って、縁のなかった人には、さっぱりどこにあるのか見当がつきません。
そこで、調べてみました。
家庭裁判所は、各都道府県に2~4箇所かあります。
東京ですと、霞が関にあり、その支部が立川市、出張所が大島と八丈島にあります。
東京家庭裁判所の所在地
3.遺産相続の放棄の手続きの流れ
裁判所に書類を提出します。
そのことを「申述(しんじゅつ)」と言います。
家庭裁判所のホームページに流れがあります。
相続の放棄の申述
4.遺産相続の放棄はいくら掛かるの?
自分でやれば思ったよりお金は掛りません。
●連絡用の郵便切手
また、別途、戸籍謄本をとる必要がありますが、その手数料等が掛かります。
5.遺産相続の放棄で用意する書類
相続放棄の申述書(しんじゅつしょ)と、戸籍謄本です。
放棄する人の立場によって、そろえる書類が違ってきますので注意が必要です。
ここまで読んだだけで、もう面倒くさくなってきた
「どうにも面倒臭くて、ここまでやる気が起きない」
そんな場合には、費用はかかりますが、司法書士や行政書士などの専門家に頼むのはいかがしょう?
彼らは専門家ですので、相続周りの悩みも合わせて聞いてくれます。
ちなみに、代行で3万円くらいで、書類の手配料込みでやっていただけるようです。
財産があると思ってアテにして、結局負債を抱え込むくらいなら
そもそも、あなたの築いた財産ではないのです。
もともと、プラスもマイナスも亡くなった方の築いた遺産です。
あると思ってついつい欲張ってしまいがちですが、そもそもなかったものと思えば、それほど悔しくないはずです。
どうしても、関係が近ければ近いほど、欲張りになりますし、遠慮がなくなります。
でも、お金での争いで兄弟仲が悪くなったら、本当に悲しいことです。
でも、お金の件でもめている「争続」は残念ながら多くあるのです。
冷静沈着に、現状を分析して、判断することをお勧めします。