更新日2015/07/31 この記事は約 3 分で読めます。

法定相続人って誰のこと?どれだけもらえるの?

家族とは?

遺産や相続のことを知ろうとするとき、ネックになるのはその「単語」です。
でも、単語の意味を読み解くだけで、わかるようになってきます。

「法定相続人」についても例外ではありません。
そもそも、亡くなった方が持っていたものを分けるのに、様々な家庭の事情を「最大公約数」的に考えられたものです。
「相続」は、どのうちでも、必ず起こることなのです。

肩肘張らずに、読み解いてみましょう。

法定相続人とは?

法定相続人は、民法で定められています。
その中で、相続人になれる人・割合を決めています。

気になるその中身とは?

法定相続人の順位

誰が一相続人?

※すべて「亡くなった方(被相続人)の」という枕詞が付きますので、気をつけて読んでください。

配偶者

亡くなった方の奥さんや旦那さん(=配偶者)は、常に相続人になります。

1位 直系卑属(ちょっけいひぞく)

家系図でいうと、亡くなった方より下の方です。
具体的には、亡くなった方の、子ども、孫です。

●養子でもOKです。
●愛人の子でも認知をしていれば、子どもと同じ割合でもらえるようになりました。
(2015年12月11日に改正された民法の新規定により、嫡出子※《ちゃくしゅつし》と非嫡出子《ひちゃくしゅつし》の法定相続分は平等の割合になりました。)

※嫡出子:法律上の婚姻関係にある男女の間に生まれた子どものこと

2位 直系尊属(ちょっけいそんぞく)

家系図で見ると亡くなった方より上にいる人です。
具体的には、亡くなった方の父母、祖父母です。

1位の人がいない場合は、コチラに相続の権利が回ってきます。

3位 兄弟姉妹

亡くなった方の兄弟姉妹です。

1位も2位もいない場合に、ここまで下がってきます。

【注意点】
内縁の夫や妻、認知されていない子ども(非嫡出子)は相続人になれません。

法定相続人はどれくらいずつ遺産をもらえるの?=法定相続分

どれくらいもらえる?

相続人の範囲については分かりました。
さて、誰がどれだけもらえるのでしょうか?

パターン1:配偶者のみ

全部を相続できます。

パターン2:配偶者+子ども

配偶者 1/2
子ども 1/2

●子どもが複数いる場合は、1/2をさらに子どもの数で割ります。

パターン3:配偶者と父母・祖父母(直系尊属)

配偶者 2/3
父母・祖父母 1/3

父母・祖父母が複数いる場合は、1/3をさらに父母・祖父母の数で割ります。

亡くなった方は結婚はしていたけど、子どもがいない場合。このパターンになります。

パターン4:配偶者と兄弟姉妹

配偶者 3/4
兄弟姉妹 1/4

●半血兄弟は全血兄弟の1/2です。
ちなみに、「半血兄弟」とは、異父兄弟・異母兄弟のことです。

他のパターン

下記の場合は、全部を相続する事になります。

  1. 子のみ
  2. 父母・祖父母(直系尊属)のみ
  3. 兄弟姉妹のみ

同じ順位が複数いる場合は、人数で割ります。

だんだん分かってきました

「本やネットで相続のことを知ろう!」とトライするも、単語が分からなくてだんだん意気消沈していく。
文章を読むも、字面を追っているだけで、内容が全く頭に入ってこない。
とてもよく分かります、その気持ち。
そして、「やっぱり専門家に頼もう」となってしまう。

もちろん、餅は餅屋、法律関係は司法書士や弁護士に頼むのが一番です。

でも、その前に会話が理解できるよう、意思の疎通ができるよう、最低限の知識を得ておいても損はありません。

相続は、一度では終わりません。
なぜか?

あなたという人間がいる以上、最低二回、つまり父と母、2人分の相続をしなくてはならないのです。
知っておいて損はありません。

実際、人が亡くなってからする作業の多さったら半端じゃありません。
知ろうと思ったその時が吉日、ぜひ、知っておいてください。
当事者になったときに、慌てふためかなくて済みますので。