更新日2016/02/10 この記事は約 3 分で読めます。

必ずしも【相続税評価】=【不動産の相場】ではありません。

ふどうさんや

これから相続予定の「不動産」がある場合。
公平な相続をするための「不動産の正確な価値」はわかっていますか?

「この相続財産(不動産)にいくらの価値があるのか?」
相続税がかかるのか?かからないのか?
もしかかるのであれば、納税費用をどう工面するのか?

「じゃあ、だいたいの目星をつければいいじゃないか」
そう思いますよね。
一体どうしたらいいのでしょうか?

結論から言います。
素人には、わかりません。

じゃあ、「不動産のプロ」って、いったい誰でしょう?
「不動産屋」さんです。
彼らは一体どうやって調査するのでしょうか?

どうやって査定するのか?

下記のような手順を踏んで不動産を査定します。

法務局へいって登記簿謄本の調査をする

登記簿謄本(土地建物1つごとに各600円)をとります。
また、建物も別に必要ですし、その他公図・建物図面・地積測量図などで数千円になることもあります。
さらに、1筆ごとお金がかかります。土地が何筆もあればそれ毎にかかります。

実際に現場へ足を運んでの現地確認

現地の様子は、現地へ行ってみないとわかりません。
たとえば、近くにお墓が建築予定だともちろん不動産の価値は下がります。
その土地建物だけでなく、周辺の環境も含めた評価格になるので、現地調査は必須です。

市役所等への都市計画・建築基準法・道路関係などの調査

さらに、登記簿でも現地に行ってもわからないことがあります。
机上の話、つまり、道路が通る予定か?などの都市計画や、建ぺい率などを決めている建築基準法などです。
これらの事を調べるためには、役所の実際に市役所まで足を運び、都市計画課や道路管理課や建築指導課などの担当セクションにヒアリングしなければいけません。

分譲マンションの場合 販売時パンフレット(写)調査

あなたは自分のマンションが売りだされたときのパンフレットを持っていますか?
これに建物の概要が織り込まれているのです。

専門家が「目」と「足」で調査して、はじめて「実態価格」が出てます。

不動産や

ここまでやって初めて「この物件はこれくらいの価格ではないか?」 とやっと判断できるのです。
「調査」は、本気でやれば時間もお金もかかります。

なので、現場も見ないで電話だけですぐに答えてくれた価格は、あまり信用できません。
「不動産鑑定事務所」という商売も成立するくらい、不動産の資産価値の調査は需要があるのです。

「不動産の相続の評価格を知っておくこと」は、「転ばぬ先の杖」

株券の場合、株価は、新聞を見ればすぐにわかります。
でも、不動産の場合、確かに路線価は出ても、建物の価格はどう調べるのか素人にはさっぱり見当がつきません。
また、査定方法でも触れたように、同じ土地・建物は存在しない「唯一無二の不動産」なのです。

大雑把なまま相続の準備を進めていくか?
相続の評価格に近い額で、リスクなく相続の準備を進めていくか?

大雑把なまま進めていくと、あやふやでわからないところが出てきます。
そんなわからないところに突っ込みを入れてくる親族が必ず現れます。
そんな親族を黙らせるためにも、「正確な資料」は力を発揮するのです。

あなたならどちらを選びますか?
かわいい子供たちや孫達のことを考えて、結論を出すことをお勧めします。

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